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【TECH BLOG #10】Amazon Rekognition(画像分析ツール)を用いた顔認証支援ツール

#AWS #画像認識 #AI

こんにちは。エンジニアのM.Kです。
ファンプレックスでは、日々様々な運営支援ツールの開発を行なっています。

今回は Amazon Web Service(以下AWS)の1つである、「Amazon Rekognition」というサービスを利用したツールについて紹介しようと思います。

ツール開発の経緯

ファンプレックスでは、設立から延べ30近いタイトルのゲーム運営を行なっていますが
その中には、リアルIP系(有名人をはじめ、実在する人物をモチーフにしたゲーム)といわれるゲームの運営も行なっています。

リアルIPのタイトルを運営する中で、ある日チームメンバーから「写真の選定作業をシステムを使ってできないか」という相談がありました。
リアルIP系のゲームではキャラクター系のIPとは異なり、「実際の写真」をゲーム内で使用します。
膨大にある写真素材の中からゲームで使用する写真を探し出すのはIPに詳しい人であったとしても中々大変な作業です。しかしながら、写真の選定は目視で確認しながらファイルに振り分けるというオペレーションで工数がかかっていたため、この課題を解決すべくツール開発が始まりました。

Amazon Rekognition とは?

AWSのサービスの1つで、深層学習に基づいた画像認識および画像分析を簡単に行えるサービスです。

■写真の中に人物の顔が写っているか分析する「顔分析」
■2枚の写真に写っている顔を比較して、その人物の類似率を算出する「顔比較」
■イメージ内にテキストが含まれているか判定して抽出する「テキスト抽出」

など、いくつかの機能を有しています。

今回は上記の「顔比較」の機能を用いて、ツールを作成しました。

写真から人物の顔を検知、認識するサービスは他にもいくつかありましたが
(Google の Cloud Vision API や Microsoft の Face API など)
Amazon Rekognitionは、比較的精度が高く導入も簡単であった為、今回のツールを採用しました。

ツールの実装環境

下記のオープンソースのソフトウェアを用いて作成しました。

■PHP 7.1
AWS SDK for PHP 3.1
■node 12.2
electron 8.0

サーバー側はPHP、AWS SDK for PHPで構築し、Amazon API Gateway と AWS Lambda のサービスでサーバレスで作成しました。フロント側は node の electron を用いて、ブラウザツールとして簡単に使用できるようにしました。

実際に作成したツール

今回実際に作成し、業務で活用したツールは下記2つのツールになります。

■単一の人物が写っている画像がファイル内に含まれているかを検索するツール
■複数の人物が写っている画像から、特定の人物が含まれている画像を検索するツール

その1:
単一の人物が写っている画像がファイル内に含まれているかを検索するツール

人物が1人だけ写っている画像(紹介画像のようなもの)を対象のフォルダへ格納し、そのフォルダに対象の人物の画像が含まれているかを検索するツールです。

対象のサンプル画像を比較対象として、画像の類似率を元に対象の人物が含まれているか確認するような実装になっています(今回のツールでは類似率の閾値を90%以上に設定)。

今まで、目視で1つひとつ画像を確認して対象の人物のが含まれているか確認していましたが、このツールを使うことにより、システム的に対象の画像のチェックが可能となりました。

その2:
複数の人物が写っている画像から、特定の人物が含まれている画像を検索するツール

複数の人物が写っている画像を対象のフォルダへ格納し、対象の人物が写っている画像のファイル名を列挙して抽出するツールです。

「その1」と同様に、対象のサンプル画像との類似率が閾値以上の場合、ファイルを抽出するような作りになっています。

こちらも、画像を目視確認して抽出していたところを、システム的に対象の人物の画像を
抽出できるようになりました。

工数および効果

工数

技術調査およびツール開発で約3週間程
aws周りのその他のサービス(CloudFormationやLambda)も用いて開発した為、それなりに工数が掛かりましたがこの辺の知識を有して入れば、より簡単に導入できると思われます。

効果

その1のツールは、1.5営業日(約12時間)の工数削減
その2のツールは、2営業日(約16時間)の工数削減
を達成できました。

今後の課題点

費用面

Amazon Rekognition は 顔比較の1リクエスト毎の課金制となっています。
ですので、比較する画像の枚数が多ければ多いほど、費用が発生します。
また、ツールを使う上で、目視である程度検索対象の画像を絞る等の工夫が必要でした。
今後、上記の仕分けもシステム的にできないか検討中です。

動作面

作成したツールは、electronを用いてブラウザ上で稼働する作りにしていましたが、それによって検索枚数が多い場合、Amazon Rekognition へのリクエスト数も多くなり、検索結果が出るまでに時間が掛かったり、AWS上のリクエスト数制限に引っかかってしまったりしました。
今後、上記を加味して、バッチ処理化やその他分散処理の方法も検討しようと考えています。

おわりに

今回ツール作成の過程で、AWSの様々なサービスに触れました。
AWSのサービスは、日を追うごとに改修、機能追加がなされてどんどん進化しています。
現状、当たり前のように行なっている業務フローにもまだまだ改善の余地があることが大いに実感できたので、今後も様々なサービスを用いて業務改善に挑戦していきたいと考えています。

ファンプレックス株式会社

グリー株式会社の100%子会社で、ゲーム運営事業を行う。
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